今回はハーバードメディカルスクールのページで紹介されていた「IBSと戦う最善の方法」という記事を紹介したいと思います。すでに本サイトでも言及していることも多いですが、その根拠資料ということで、ぜひご参考にしてください。
ハーバードメディカルスクールでassociate professor をしている胃腸科のDr. Jacqueline Wolf(以下、Dr. Wolf) さんが書いた記事のようです。
ちなみにソースはこちらです。(2019年2月5日アクセス)
※赤字は管理人かもしかの感想です。
年間350万人ものIBS患者が医師のもとを訪れる
痙攣、腹痛、膨満感、下痢、および便秘の症状が3ヶ月以上に渡って起こると、過敏性腸症候群(IBS)を患っているとされます。これは消化器内科医によってなされる最も一般的な診断で、年間350万人もの患者が医師を訪問するようです。Dr. Wolfによると「私は毎日IBSの人に会っている」そうです。
原因
IBSを引き起こす原因として様々な理論があります。
腸管の神経や筋肉の問題、小腸での細菌の繁殖、大腸での細菌の変化、特定の食品の消化不良、胃や腸の炎症などがその原因となります。毎日症状がある人もいれば、症状のない期間が長い人もいます。 IBSは深刻な病気にはなりませんが、生活の質(quality of life= QOL)に大きな影響を与えます。 患者の方たちは「IBSは自分たちの生活を台無しにしている」と言っています。また、「食べた後も絶えず痛みがある」とも言っています。
IBSの原因の特定ができない一方で、IBSが食物、カフェイン、ストレス、炭酸飲料、人工糖、または感染性下痢によって引き起こされることはよくあります。また、 IBS症状の出現が多いほど、腸はより敏感になります。
IBSがQOLに与える影響は本当に大きいと思います。たかが下痢や便秘と思われがちですが、何事にも消極的になってしまい、日常生活が満足に送れなくなります。じわじわと削れらている感じですね。
さあ、反撃だ!!
Dr.Wolfはいくつもの違った治療法によって、IBSと戦う人々を助けていますが、彼女が最初に勧めるのは食事の改善です。もしかすると、あなたは果物や野菜の皮、または乳糖などの不溶性繊維を消化することができない可能性があり、それは人それぞれ違うとDr.Wolf は指摘します。その上で、彼女はFODMAPとして知られている食事療法を推奨しています。
Dr.Wolfは同時にプロバイオティクスも推奨しています。プロバイオティクスは、凍結乾燥されている善玉菌です。Dr.Wolfによると「プロバイオティクス中の細菌は非常に重要」であり、彼女の研究結果でビフィドバクテリウムと呼ばれる一種の細菌がしばしばIBSの症状の緩和に効果的であることが分かっています。
また、彼女が推奨するもう一つのサプリメントは、ペパーミントカプセルで、「胸焼けの人には使用できませんが、それ以外の場合は一般的な鎮痙薬と同様に腹部の痙攣、腹部の膨満感が軽減する」とのことです。
やはりFODMAP食は原因を突き止めるという点で役に立つようですね。
また、プロバイオティクスとペパーミントも良いとのこと。実はプロバイオティクス、私も先日から試しています。効果のほどについてはまた別の記事で紹介します。
次のステップ
自分に適した戦略を見つけ出すことは時間と実験を要しますが、もし症状を軽減する方法を発見したら、それを維持してください。
食事の変化、プロバイオティクス、ペパーミントを試しても効果がない場合、Dr.Wolfは薬を処方することになります。それでも症状が改善しない場合は、血液検査、大腸のCTスキャン、または大腸内視鏡検査の実施が必要になります。女性の場合は骨盤検査も必要かもしれません。
Dr.Wolfは、薬を投与する前にまずは食事の変化、プロバイオティクス、ペパーミントを試すという方法を取っているようです。薬は副作用がある場合もありますし、病院に行くのも手間がかかるので、その他の方法で治せれば御の字ですもんね。
記事を読んで(管理人かもしかの感想)
Dr.Wolfも推奨しているように、まずはFODMAP食を試すというのはやはり良い方法のようですね。プロバイオティクスもIBS業界(どんな業界だ。笑)ではメジャーな方法であると思います。ペパーミントも知ってはいたのですが、ちょっと胡散臭いなと思って手を出していませんでした。調べたところ、そんなに高くなさそうなので試してみようかな。